「薬剤師国保」は保険料定額で家族保険料が安い! 薬剤師国保の特徴、社会保険・国民健康保険との比較まとめ

こんにちは!
元薬剤師のキャリアアドバイザー、伊集院ナオコです。

薬剤師のあなたは「薬剤師国保(薬剤師国民健康保険)」という健康保険を知っていますか?

薬剤師国保とは、おもに従業員5名未満の事業所に勤める薬剤師が加入する健康保険です。

そのため、従業員数が多い勤務先に勤めている薬剤師は、薬剤師国保についてくわしく知らない人が多いかもしれません。
ただ、転職などで勤務先がかわり、薬剤師国保に加入することもありえるので、薬剤師の人は知っておくと安心ですよ。

薬剤師国保のおもな特徴は、以下の3つです。


  1. 保険料が一定であることが多い
  2. 薬事業務に従事していれば、薬局や医療機関勤務でなくても加入できる
  3. 家族の保険料が割引される

薬剤師国保の特徴

薬剤師国保以外の健康保険では、年収が増えれば保険料が増える仕組みなので、保険料が一定であることが多いのは、薬剤師国保の大きな特徴なんです。

というわけで今回は、薬剤師国保の特徴や保険料、ほかの健康保険との違いを解説します。

それでは、まいりますっ!

薬剤師が加入する可能性がある健康保険は3種類ある

薬剤師国保とほかの健康保険との違いを伝えるために、まずは薬剤師が加入する可能性のある健康保険の種類から説明します。

薬剤師が加入する可能性のある健康保険は、以下のように大きく3種類にわけられるんです。


1.職域保険(通称:社会保険)
職域保険とは、企業や医療機関などの法人で働く正社員や週30時間以上働く労働者が加入する保険のこと。
社会保険という呼び名で呼ばれることもあります。
職域保険は、組合管掌健康保険、協会けんぽ、共済組合の3タイプがあります。

扶養家族の保険料がかからず、休業手当や産前産後の保険料免除などの制度があり、3種類の健康保険のなかで、もっとも手当が充実しているんです。
保険料は、加入者の年収や世帯年収によって決定します。

2.組合国保(組合国民健康保険)
組合国保は、同種の事業・業務をする人が加入する組合が運営する健康保険のことです。
さまざまな業種向けの組合国保があり、薬剤師国保は、薬剤師や薬事業務を行う人が加入できる組合国保なんです。
保険料は各組合の規定によって決まり、家族の保険料は加入者より割安となります。
3.国民健康保険
国民健康保険は、上記ふたつに加入していないすべての人が加入できる保険のこと。
国民健康保険は各市町村が運営していて、保険料は居住地や前年度の世帯年収などを基準として決定します。
加入者と家族の保険料は同額であることが特徴です。

健康保険の種類

では、どんな薬剤師が、薬剤師国保に加入することになるのでしょうか。
薬剤師国保の加入条件について説明しますね。

薬剤師国保の加入条件は、勤務先が薬剤師国保に加入しているか、医療機関以外で薬事業務を行っていること

薬剤師判定

薬剤師国保の加入条件は、以下いずれかに当てはまる場合です。


  1. 勤務先が薬剤師国保に加入している
  2. 医療機関以外で薬事業務に従事している

【薬剤師国保の加入条件】
1.勤務先が薬剤師国保に加入している

勤務している事業所が薬剤師国保に加入している場合、自動的に薬剤師国保に加入することになります。
ちなみに、医薬品販売に関わる業務に携わっていれば、薬局事務などの薬剤師ではない職種の人も薬剤師国保に加入できるんです。

【薬剤師国保の加入条件】
2.医療機関以外で薬事業務に従事している

研究をしている薬剤師

薬剤師の国家資格を保有して薬事業務をしていれば、勤務先が医療機関でなくても薬剤師国保に加入できます。
たとえば、東京都薬剤師国民健康保険組合の場合は、以下のような薬剤師も加入対象です。


  • 薬剤師を育成する教育機関での教師や講師
  • 学校薬剤師
  • 薬物乱用防止等地域の公衆衛生活動に従事している
  • 薬剤に関する調査・研究をする研究機関に勤務
  • 薬剤師国保組合の役員、議員、協力員
  • 薬剤師会の役員や、薬剤師会の事業に従事している、など

(参考:資格と保険料|東京都薬剤師国民健康保険組合

薬剤師国保の組合は全国に18あり、独自の加入条件があります。

たとえば、東京都薬剤師国民健康保険組合は、東京都薬剤師会の会員であることが加入条件ですが、埼玉県の場合は埼玉県薬剤師会の会員以外も加入できるんです。
(薬剤師会とは、全国47都道府県ごとに存在する、薬学や薬業の発展を目的に設立された薬剤師の団体のことです)

それぞれの組合の加入条件について知りたい人は、この記事の最後で紹介している組合一覧をチェックしてくださいね。


ここまで、薬剤師国保の加入条件について説明してきました。

では、実際に薬剤師国保に加入した場合、どのような恩恵があるのでしょうか。
薬剤師国保の特徴について説明しますね。

薬剤師国保の特徴は、保険料が一定であることが多く、家族の保険料が割引されること

冒頭でお話しした通り、薬剤師国保の特徴は以下の3つです。


  1. 保険料が一定であることが多い
  2. 薬事業務をしていれば加入できる
  3. 家族の保険料が割引される

【薬剤師国保の特徴】
1.保険料が一定であることが多い

薬剤師国保に加入している薬剤師が支払う保険料は、年収に関わらず一定であることが多いです。
ただ、保険料はどの薬剤師国保組合に加入するかによって、以下のように月額の保険料が違います。


  • 東京都薬剤師国民健康保険組合/17,000円
  • 神奈川県薬剤師国民健康保険組合/23,400円
  • 埼玉県薬剤師国民健康保険組合/23,000円
  • 千葉県薬剤師国民健康保険組合/15,500円
  • 福井県薬剤師国民健康保険組合/16,600円
  • 兵庫県薬剤師国民健康保険組合/14,000円+所得割額(0円~22,500円)

ほとんどは年収に関わらず保険料が一律ですが、兵庫県のように前年の年収に応じて保険料を加算する組合もありますので、注意してくださいね。

【薬剤師国保の特徴】
2.薬事業務をしていれば加入できる

先ほど、薬剤師国保の加入条件でもお話しした通り、薬剤師の国家資格を保有して薬事業務に従事していれば、医療機関以外に勤務していても薬剤師国保に加入できます。

また、薬剤師国保の組合によっては、パートや非常勤の薬剤師も加入できることがあります。
たとえば、東京都薬剤師国民健康保険の場合は、平成25年4月から非常勤やパート社員の加入できるようになりました。
その場合の加入方法は、お近くの薬剤師国保組合に確認してくださいね。
(参考:よくある質問|東京都薬剤師国民保険組合

【薬剤師国保の特徴】
3.家族の保険料が割引される

薬剤師国保の家族割引

薬剤師国保に加入している人に家族がいた場合、家族の保険料は本人の保険料よりも金額が安くなります。
たとえば、東京都の場合は、薬剤師本人の保険料が17,000円/月であるのに対して、家族は8,900円です。
(参考:資格と保険料|東京都薬剤師国民健康保険組合

一方、国民健康保険の場合は、本人と家族の保険料は同じ。
そのため、保険に加入する家族がいる場合は、国民健康保険と比べて薬剤師国保のほうがお得です。


ここまで、薬剤師国保の3つの特徴をお伝えしました。

薬剤師国保にはこうした特徴がある一方で、デメリットもあります。
薬剤師国保に加入する可能性がある人は、デメリットについてもきちんと知っておいてくださいね。

薬剤師国保のデメリットは、保険料を全額負担することや休業手当などがないこと

薬剤師国保のデメリットは、以下の3つです。


  1. 保険料の免除や手当がない
  2. 保険料を全額負担する必要がある
  3. 保険証を使うと職業を知られる恐れがある

【薬剤師国保のデメリット】
1.保険料の免除や手当がない

職域保険に加入している場合、病気や出産で休業する際の手当や産休・育休中の保険料免除がありますが、薬剤師国保にはありません。

育児休業の手当

職域保険加入者に支給される手当や保険料免除の内容は、以下の通りです。


1.傷病手当金
傷病手当金とは、病気で休業せざるを得ない場合に、加入者本人と家族の生活を保障する手当のこと。
休業によって十分な報酬が事業主から受けられない場合に申請ができます。
支給期間は支給開始した日から最長1年6ヶ月です。
たとえば、標準報酬月額が30万円の場合は、1日あたり6,667円の手当が支給されます。
2.出産手当金
出産手当金とは、加入者本人の出産に際して休業を取った際、会社から給与が支給されない場合に支給される手当のことです。
対象期間は、出産予定日の42日前から産後56日目までで、休業日数に応じて支給されます。
傷病手当金と同様、標準報酬月額が30万円の場合は、1日あたり6,667円の手当が支給されるんです。
3.保険料免除
産前42日と産後56日までの休業期間、育児休業期間中の子供が満3歳になる誕生日前日までは、保険料が免除されます。
(事業主の申請が必要です)

このように、出産・育児休業を利用する可能性がある人の場合、こうした手当がもらえないのはデメリットといえるでしょう。

【薬剤師国保のデメリット】
2.保険料を全額負担する必要がある

保険料が社会保険より高い

薬剤師国保の保険料は、全額加入者の負担となります。(国民健康保険も全額加入者の負担です)
職域保険の場合、保険料は勤務先と加入者が折半するので、必要な保険料の半分の負担ですみます。
そのため、職域保険から薬剤師国保に移行した場合は、保険料が増える可能性が高いです。

【薬剤師国保のデメリット】
3.保険証を使うと職業を知られる恐れがある

保険証で薬剤師とわかるかも

薬剤師国保に加入している場合、保険証に「薬国」と言う文字が記載されていることがあります。
(組合によって保険証の体裁が違うので、記載されないこともあります)

そのため、薬剤師国保の加入者が保険証を使用したとき、医療機関の人に薬剤師だと知られる恐れがあるんです。
むやみに職業を知られたくない人にとっては、気になる点かもしれません。


このように、薬剤師国保は、職域保険と比較するとデメリットがあるといえます。
では、薬剤師国保と国民健康保険を比較した場合は、どうなのでしょうか。

薬剤師国保の保険料は国民健康保険より安くなるケースが多い

国民健康保険は、最初に説明した通り、居住地や世帯年収によって保険料が変わります。
そのため、ふたつの例を出して、薬剤師国保と国民健康保険を比較してみましょう。


1.東京都新宿区在住で、単身者(40歳未満)の場合
東京都薬剤師国保組合の保険料は、20,400円/月です。
そして、国民健康保険の保険料が20,400円を超えるのは、年収410万円以上の場合。
そのため、年収410万円以上の人は薬剤師国保のほうがオトクです。
2.東京都新宿区在住で、本人と自営業の配偶者(共に40歳未満)の場合
東京都薬剤師国保組合の保険料は、32,700円です。(本人20,400円+家族12,300円の合計)
そして、国民健康保険の保険料が32,700円を超えるのは、世帯年収が652万円以上の場合。
そのため、世帯年収が652万円以上の人は薬剤師国保のほうがオトクです。

(参考:東京都新宿区の国民健康保険計算

このように、国民健康保険との比較では、薬剤師国保のほうがお得になるケースが多いようです。

国民健康保険よりお得

ただ、国民健康保険の保険料は、住んでいる都道府県やそのほかの要素も関連して算出されます。
正しい保険料は、お住まいの役所で確認するようにしてくださいね。


最後に、全国で18ある薬剤師国保の組合について紹介します。

18の薬剤師国民健康保険組合について

全国

18の薬剤師国民健康保険組合のリンクは、以下の通りです。

すべての都道府県にあるわけではないので、お住まいの都道府県がない場合は近隣の組合の情報を確認してみましょう。

また、加入条件や保険料などをくわしく確認したい場合は、リンクをクリックしてチェックしてくださいね。
(リンクがない組合は公式サイトが見つかりませんでしたので、電話番号を記載しました)


●北海道・東北
北海道薬剤師国民健康保険組合
・新潟県薬剤師国民健康保険組合(電話番号 025-281-8919)
●関東・中部
東京都薬剤師国民健康保険組合
神奈川県薬剤師国民健康保険組合
埼玉県薬剤師国民健康保険組合
千葉県薬剤師国民健康保険組合
静岡県薬剤師国民健康保険組合
愛知県薬剤師国民健康保険組合
●近畿・中部
福井県薬剤師国民健康保険組合
三岐薬剤師国民健康保険組合
大阪府薬剤師国民健康保険組合
京都府薬剤師国民健康保険組合
兵庫県薬剤師国民健康保険組合
●中国・四国
・広島県薬剤師国民健康保険組合(電話番号 082-244-6809)
中四国薬剤師国民健康保険組合
・紀和薬剤師国民健康保険組合(電話番号 073-431-0449)
●九州
・福岡県薬剤師国民健康保険組合(電話番号 092-262-8931)
・長崎県薬剤師国民健康保険組合(電話番号 0956-25-8777)

いかがでしたか?

薬剤師国保について理解は深まりましたでしょうか。
転職を考えている際は、候補となる勤務先がどの健康保険に加入しているかを知っておいてくださいね。

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Written by ソノン池田/illustrated by シルクハット上野