第4話 「空飛ぶ軟膏」は本当にあった!?ヴァルプルギスの夜にまつわる薬草魔女伝説

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語り部渡辺

皆さん、こんにちは。
美魔女に憧れている、アラサーOL 渡辺です。

突然ですが、あなたは「魔女」と聞くと何を連想されるでしょうか。

メラゾーマ・・・・・・
メガフレア・・・・・・
ティロフィナーレ・・・・・・

今回のお話は「魔女」と「薬剤師」にまつわる“ある伝説”を取り上げます。

はあっ!はあっ!
や、やばい!
クライアントとの打ち合わせが伸びてしまった。
急がないとマキさんの薬局が閉まってしまう!

その日、中村はヒバリ薬局に向かう道を急いでいた。

しかし、中村はまだ気付いていなかった。

これから自分に起きる恐ろしい出来事を・・・。

キラリ!

ん?何か落ちてる。

こ、これは・・・軟膏!?

ん・・・?
こ、これは・・・軟膏!?
なんでこんなところに軟膏が落ちてるんだ?

ん?この軟膏、とてもいい匂いがするぞ・・・?
そういや今、お肌が乾燥してるから、ちょっと塗ってみるか。

ぬりぬりぬりぬり

うおお!ファブ○ーズのような爽やかな香りだ!
まさにレノアハピネスの香り。
これでマキさんに心おきなく会いに行け・・・・。

・・・ふおおおお!!!

ドヒューン!

謎の軟膏を身体に塗った中村は空に飛び立ち、やがて3日が過ぎた。

ナオミ先輩ー。
最近、中村さん、いらっしゃいませんね。

あ、そういえば、最近来てないわね。

中村さん、体調でも崩されたのでしょうか。

まあ、あれだけメタボな体型してると、身体のどっかが悪くても仕方ないだろうからねー。

あ、そうそう!
中村なんかのことより、マキちゃん、ちょっとこの新聞見てみて!

全世界震撼!未確認飛行物体!!

未確認飛行物体・・・!?

そう!未確認飛行物体!
いわゆるU・F・Oってやつ?
今、世界のあちこちで目撃情報が出ているらしいわよ。
ああ、なんだかワクワクするわ~。
私をさらってくれる素敵な宇宙人とか現れないかしら~。

これって、お春さん・・・じゃないですよね?

違うと思うわよ。
だって、お春さんは、航空交通局からロケット座布団の飛行許可をもらってるはずだもの。
お春さんのことはいろいろな人が知ってるし、いまさら新聞に騒がれることはないはずよ。

じゃあ・・・本当にUFOなんですか!?

本当にUFOかもね~。
ワクワクしてきたわ~!

・・・ふむ。
それはUFOではなく「人」じゃな。

よっこらせ

お春さん!

その新聞の写真を見る限り、おそらく誰かが、「空飛ぶ軟膏」を身体に塗ってしまったんじゃろ。

空飛ぶ軟膏!?

さよう。
空飛ぶ軟膏を身体に塗れば、誰でも空を飛ぶことができるんじゃ。
実は3日ほど前、その軟膏をどこかの道に落としてもうての。

えっ!?
軟膏を塗れば、お空が飛べるんですか!?

そういえば聞いたことがあるわ・・・!
ドイツに伝わるお話なんだけど、魔女が空を飛んでいたのは、“ホウキ”の力ではなく、“空飛ぶ軟膏”を身体に塗っていたからだって・・・。

さすがナオミさん。
よく知っておるのう。
ちなみに、その“魔女”というのは、今でいう“薬剤師”のことを指していた時期があるってことは知っておるかの?

えっ・・・!?

ふぉっふぉっふぉ。
どうやら初耳だったようじゃな。
そうじゃ、ふたりは「ヴァルプルギスの夜」という言葉を聞いたことがあるかの?

ヴァルプルギスの夜!?

ヴァルプルギスの夜って・・・。
もしかして、いかがわしいお店の類い・・・?

私はカワイイ雑貨屋さんを連想してしまいました!

ふぉっふぉっふぉ。
どちらも不正解じゃ。

よし、せっかくの機会じゃ。
薬剤師であるふたりに、薬剤師と魔女にまつわる話を教えておこうかのう。

ヴァルプルギスの夜に集えし、薬草魔女伝説

ドイツは“医薬分業発祥の地”であり、薬剤師誕生の地であることは知っておるかの?

今から話すのは、ドイツに伝わる薬剤師の伝説じゃ。

薬草はこうして生まれた

この世にまだ化学薬品がなかった時代。
草木の力を使い、人々の病を治そうとした人たちがおった。

彼らは自然界に生きる動物たちが草木を食べ生き長らえていることに注目し、「人間も草木の力で長生きできるのでは?」という視点で、草木のもつ健康効果の研究を始めたのじゃ。

それが薬草研究の第一歩となり、薬草を使って人々の病を治す“薬剤師”の誕生へつながっていった。

悲劇の魔女狩り

魔女狩り

そんな中、14世紀から17世紀末にかけて、ヨーロッパ全土である出来事が起きた。
それは「魔女狩り」と呼ばれる大虐殺じゃ。

当時は科学より宗教の影響が強かった時代。
宗教家の人々にとって、科学の存在は都合が悪かった。
なぜなら、人が病気になるのは悪魔や呪いが原因だと信じられていたからじゃ。

そのため、薬草の力で病を治そうとした薬剤師たちは、宗教家たちによって「悪魔と契約した魔女」というレッテルを貼られ、異端の者として扱われた。
そして、魔女狩りの対象になったのじゃ。

ヴァルプルギスの夜

そもそも薬剤師が魔女の仲間とされた背景には、ヨーロッパの地に古来から伝わるある風習も影響しておった。

その風習の名は「ヴァルプルギスの夜」
毎年4月30日におこなわれていたお祭りじゃった。

このヴァルプルギスの夜は“1年に一度集まる魔女の宴”とされ、ドイツやスウェーデンなどの国々で古来から受け継がれてきた祭りじゃった。
この祭りの存在が、魔女狩りを激化させたのじゃ。

「なぜヴァルプルギスの夜という風習が今も残っているのか?」「風習が残っているということは、やはり魔女は今も生きているに違いない!」
そういった詮索をする人が増え、やがて、ヴァルプルギスの夜の存在は、民衆を魔女狩りに駆り立てるきっかけになっていったのじゃ。

空飛ぶ魔女

そして民衆は、ヴァルプルギスの夜に伝わる“ある秘薬”の存在も知る。
それが「空飛ぶ軟膏」じゃった。

魔女の世界では、空を飛ぶためには、全身に「空飛ぶ軟膏」を塗る必要があるとされておった。
魔女といえばホウキに乗ったイメージを思い浮かべるかもしれんが、本当の魔女たちは「空飛ぶ軟膏」を調合し、それらを身体やホウキに塗って、空を飛んでいたのじゃな。

「軟膏」といえば、連想するのは「薬」。
「軟膏の生成に関わっているのは薬剤師に違いない!」という噂が広まるのに時間はかからなかった。

そして、その噂がやがて、薬剤師を魔女狩りへ巻き込んでゆくひとつのきっかけとなったのじゃ。

魔女狩りの歴史って、
私たち薬剤師の歴史とも深い関係があったんですね・・・。

当時の薬剤師さんたち、可哀想です・・・。

ほんとそうよね・・・。
軟膏なんて、今でも調合するし、軟膏を調合するだけで魔女だなんて言われたら侵害だわ!

たしかにそうじゃな。
まあ、現代では、魔女狩りのような風習はなくなり、薬剤師を魔女と呼ぶ人はほとんどいなくなった。
しかし、当時、多くの薬剤師が魔女狩りによって命を落としたことは事実じゃ。

私、今の時代に生まれてよかった・・・。

あれっ?
そういえば、どうしてお春さんは「空飛ぶ軟膏」をもってるんですか?

・・・。。

そ、そうよ!
「空飛ぶ軟膏」ってそもそも、伝説の中だけでの話でしょ?

・・・。
そうじゃのう。
わしは魔女の化身なのかもしれんのう。

えっ!?

おや、そろそろ、空飛ぶ座布団の燃料が切れそうじゃ。
今日はこのあたりでおいとまするかの。

お春さん!
もしかして、空飛ぶ軟膏は、お春さんが調合して・・・?

お、そういえば、空飛ぶ軟膏の効き目はそんなに長く続かないんじゃが、軟膏を塗った人、大丈夫かの・・・?

ちょっと、お春さん・・・!
空飛ぶ軟膏を作ったのは・・・?

ほっほっほ。
ナオミさん、マキちゃん、そのあたりの話はヴァルプルギスの夜が来たら教えてあげよう。

ヴァルプルギスの夜ですね!

では、さらばじゃ!

ドヒューン!!!

ドヒューン!!!

お春さん・・・。
あなたの正体は一体・・・?

ううう、ナオミ先輩・・・。
次回のヴァルプルギスの夜の日がいつか調べてみたら、ずっとずっと先でした・・・。
私も「空飛ぶ軟膏」の力でお空を飛んでみたいです・・・。

・・・マキちゃん、安心なさい。
空なんか飛ばなくてもあなたはいつもぶっ飛んでるわ・・・。

―その夜

た、大変です!
M県K市の農村に未確認飛行物体が墜落していることが判明しました!
幸い負傷者は出ていない模様ですが、
この謎の飛行物体の確認が急がれています・・・!!

シューッ

・・・ピクピク。

空飛ぶ軟膏の力で大空を駆け巡った中村。
しかし、彼は農村に墜落してしまう。

騒然とする村の住人。
中村の安否やいかに・・・!?

中村の危機を知ったマキはある行動に出るのだが・・・!?

次回、薬剤師マキの調剤なる日々 第5話

夏野菜の力で体をクールダウン!「スパトミジュース」1分レシピ

この次もポーカンポーカン♪


※本ノベルはフィクションであり、実在の人物・団体との関係はございません。
※今回の魔女伝説に関しては、下記の文献を参考にしたうえで、著者の独自見解を含めて構成させていただきました。

参考文献: 魔女の薬草箱 西村佑子(著)


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