まとめて10分で読める!薬剤師マキの調剤なる日々 シーズン1 総集編

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語り部渡辺

あなたはこの闘いを知っていたでしょうか?
ある一人の薬剤師少女が、世界を覆う絶望に立ち向かい、世界の医療危機を救った闘いを。

今回は「薬剤師マキの調剤なる日々」総集編。
これまでストーリーを見逃してしまっていた方にこそ、是非お読みいただきたい。

その時、薬剤師業界、いえ、医療業界に一体何が起きていたのか?その真実はあなたの瞳で確認してください。

さあ、総集編の幕開けです!

これは日本のある薬局から始まった、世界を救った"薬剤師"のお話です。

とある町にヒバリ薬局という薬局がありました。
その薬局で働いていたのは、一人の新人薬剤師。
彼女の名は藤本マキ(24)。

ポーカンポーカン♪ 今日も良い天気ー♪

彼女は漢方薬剤師の見習いとして、日々、多くの患者さんに触れながら漢方の勉強に励んでいました。

そんなマキを温かく見守る3人の人物。
伊集院ナオミとお春さん、そして中村正宗。

伊集院ナオミとお春さん、そして中村正宗。

伊集院ナオミは隣町の「ドラッグストアツバメ」に勤める、マキと同じ薬科大を卒業した5歳年上の先輩。
お春さんは、自身が改造した「ロケット座布団」で行動する、メカに詳しい謎の老人。

そして、中村は、藤本マキに一目惚れした、某広告代理店に勤める若きエース(?)でした。

勉強に励むマキでしたが、仲間たちと過ごす日々の中で、様々な知識を覚えていきました。
特に、お春さんやナオミが教えてくれる知識は、マキにとって新鮮なものばかり。
マキは薬剤師としてのスキルをどんどん上げていったのです。

勉強に励むマキは様々な知識を覚えていきました。

そんな頑張るマキを一心に想い続けていた中村。
彼はマキに会いたい一心で、自分の仕事がどれだけ忙しくても、仮病を使い、患者としてヒバリ薬局に通っていました。
ただ、彼のアタックはいつも不発。マキが鈍感すぎるのか、中村が不器用なのか、中村の想いはマキには圏外のままでした。

マキにアタックするも、玉砕し続ける中村

その中村を不憫に思いながらも、ついついからかってしまうナオミ。
何はともあれ、ヒバリ薬局には平和な時間が流れていたのです。

そんなある日のことです。
お春さんは、”あるお話”を語り始めました。

それは、"薬剤師のルーツは、ドイツの薬草魔女に由来する"というお話でした。

空飛ぶ魔女

お春さんがいうには、薬剤師の祖先である「薬草魔女」は、古来、自身で調合した「魔女の軟膏」を用いて、大空を自由に駆けめぐることができたそうです。
そして、魔女たちは、夜な夜なブロッケン山に集まり、お互いの情報交換をするための「宴」を開いていた、ということでした。

実際、ドイツには今も「ヴァルプルギスの夜」という儀式が存在しており、その儀式では「魔女に扮装した薬剤師たち」が一夜限りの酒宴を催す、ということでした。


お春さんの話を興味深く聞いていたマキ。
ドイツといえば、マキの祖母「テレサ」がいる国。
祖母は、マキが薬剤師になるきっかけを与えてくれた人。

いつしかマキは、ドイツへ行きたい、と思うようになっていました。

そんなマキの心の変化を見て、お春さんはある異変に気付きます。

それは、マキの身体の中に流れる「ファーマシストエナジー」と呼ばれるパワーが、他の薬剤師に比べて、とても高いということでした。

中村の恋心が螺旋状に重なり、マキのファーマシスト・エナジーを高めている

「ファーマシストエナジー」とは、中世の時代から、薬剤師のみに受け継がれている特殊なパワー。マキには、そのパワーが膨大に備わっていたのです。

「なぜ、マキちゃんが、それほどまでに膨大なファーマシストエナジーを備えているのか?」

その答えを探ろうとしたお春さんでしたが、結局、理由は分からないままでした。

やがて数週間が過ぎました。
運命の日は、突然やってきたのです。

ピシャ!

ある一人の男性がヒバリ薬局を訪ねてきました。

彼の名は「ハルトマン」。
ドイツにある「ゴスラーインターナショナル」という医療会社が、良質な薬剤師の発掘を目的に日本へ派遣した人物でした。

ス・・・・・

彼の口から出たのは「マキをゴスラーインターナショナル社にスカウトしたい」という言葉。

突然の出来事に驚くマキ。

ハルトマン曰く、「ヒバリ薬局には藤本真希という研究熱心な薬剤師がいる」と風の便りに聞き、是非とも自社のプロジェクトに参加してほしいとのことでした。

ただ、マキは薬剤師として働き始めてまだ数ヶ月。
突然降って湧いたスカウト話に、戸惑いながら話を聞くしかありませんでした。

その同じ日、ヒバリ薬局にはもう一人・・・いえ、”もう一匹”の客人がいました。
その客人は、雨の中、ヒバリ薬局の屋根の下で雨宿りをしていた「子猫」でした。

その子猫を不憫に思ったマキは、薬局の中に入れてあげます。
マキと子猫はすぐに仲良くなりましたが、その子猫はハルトマンの姿を見るやいなや、「フーッ」という荒い息を立てながら、威嚇を始めたのです。

シャー!!

その子猫の様子を見て、えも言われぬ不安を感じるマキ。

ハルトマンはマキに要件を告げた後、不敵な笑顔でヒバリ薬局を去っていきました。

ドイツ・・・。
おばあちゃん・・・。

私・・・。

ドイツ・・・

「私がスカウトされたなんて・・・」
夜空に浮かぶ月を見ながら悩むマキ。
しかし、そんなマキの思いとは裏腹に、その背後では「恐ろしい計画」が動いていたのです。

---実は、ハルトマンには日本に来た「本当の理由」がありました。

それは「メディカル・エデン計画」の完成。
全世界から優秀な医師や薬剤師を集め、最先端の医療が集まる楽園をつくる、
その計画の完成には、マキの持つ膨大なファーマシストエナジーが必要だったのです・・・!

日本の薬剤師流出危機!?ドイツの製薬会社「ゴスラーインターナショナル」によるヘッドハンティングが原因か!?

後日、ハルトマンは、マキからの返事を聞くために再びヒバリ薬局を訪れました。

ギィィィ・・・

その日、ヒバリ薬局にはお春さんも来ていました。
偶然その場に居合わせたお春さんは気付きます。
ハルトマンから、邪悪な気配が漂っていることに。

ハルトマンさんとやら、マキちゃんをどうするつもりかえ?

ん?

・・・。

ゴゴゴゴゴゴゴ

ハルトマンに対し、強い口調で尋ねるお春さん。

ハルトマンは、お春さんがただの老人ではないことに気付きます。

・・・お前・・・一体何を知っている・・・!?

・・・「ゲーテ」が眠りから覚めたのじゃな。

なっ、なぜ、あのお方の名前を・・・!?

お前たちの狙いは分かっておる。
高いファーマシストエナジーを持った薬剤師を集め、世界の医療を支配しようとしているのじゃな。

!!
メディカル・エデン計画は最高機密のはず・・・!

ドイツに戻ってゲーテに伝えい。
そなたの計画はお春が阻止すると。

二人の口から飛び出した「ゲーテ」「メディカル・エデン計画」「ファーマシストエナジー」という言葉。

聞いたことのない言葉に戸惑うマキでしたが、ただならぬ事態が起きていることは分かりました。

もはや手遅れだ!
この国にいた著名な薬剤師はすべて、我が社がヘッドハンティングしている。
この国の医療関係者はもうすぐ気付くだろう。
自国の医療が危機的な状況になっていることに。

えっ・・・!?

・・・!

メディカル・エデン計画は誰にも阻止することはできんのだ。
さあ、藤本マキよ、お前も我がゴスラー・インターナショナルに来い。
この国では考えられないような最高の環境を用意してやろう。

まるで人が変わったようなハルトマンの言動。

その時、お春さんは叫びました。

「アネッテ!」

その言葉に反応したのは・・・なんと、マキの飼っていた子猫”ミント”でした。
そのミントこそ、マキが雨の日に出会った、あの子猫。
子猫の本当の名は「アネッテ」。このアネッテは、お春さんがマキの元へ送った特別な猫だったのです。

アネッテの首飾りには、お春さんが日本中を歩いて集めたファーマシストエナジーが込められていました。

この子の首飾りにある、この水晶
この中に入っているものが何か分かるかえ?

水晶・・・何のことだ!?

この水晶にはの、
この国の薬剤師たちの「ファーマシストエナジー」が詰まっているのじゃよ!

なっ・・・!?

わしの本当の名は”お春”ではない。
わしの本当の名は“杏奈(アンナ)”

数十年前、この国に来て、ファーマシストエナジーの高い薬剤師を探す一方で、このアネッテを使って、ファーマシストエナジーを集めていたのじゃ。
お前たちのような悪の組織にファーマシストエナジーが悪用されないようにな。

ファーマシストエナジーは「慈愛」の心が生み出す愛の力。
このアネッテに優しく接してくれたすべての薬剤師のファーマシストエナジーが、アネッテの首輪の水晶に集まっているのじゃ。

何っ・・・!
だとすると、これまで私が連れて行った薬剤師たちのファーマシストエナジーは・・・。

さよう、あの者たちが持っていたファーマシストエナジーは、あんなものではない。
彼らのファーマシストエナジーはこの水晶の中にも残っているのじゃから。

き、貴様・・・!
だったら話は早いッ!
その水晶を奪うまでだ!

ダッ!!

バッ!

アネッテ!!こっちじゃ!!

くっ!!
ちょこまかと!

マキちゃん!
この水晶を受け取ってくれい!

フワッ

わわわ!!

バシッ

その水晶の中にある液体を飲み干すんじゃっ!!

お春さんの指示で、首飾りの中の液体を飲み干したマキ。
すると、彼女の身体が金色に輝き始めたのです!

わわわわわわわわ。

ピカーン!!!

ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・

まさか・・・こんなことが・・・。

マ・・・マキちゃん・・・あなた一体・・・。

古来、薬剤師は魔女と呼ばれた。
そして、魔女の血を引き、純然たる魔力を持った少女たちは“魔法少女”と呼ばれた。
わしは、現代に蘇った魔法少女をこう呼ぼう。

薬剤師少女と!!

パァァァァ

気付けば、そこには、金色のオーラを身にまとった神々しいマキの姿がありました。

ハルトマンは、覚醒したマキを奪おうと、ピストルに手をかけます。
その姿を見たナオミは、マキをかばって肩を撃たれてしまいます。

ドキューン

倒れたナオミ。

その時、マキの怒りが爆発しました。

私・・・この力の使い方が分かってきました。
今からあなたの邪気を、解熱×鎮痛×消炎します!

なっ、なんだと!?

・・・大いなる自然の恵み、生薬の源たちよ、私に力を貸して!
木、火、土、金、水・・・
はあああああ・・・!!

な、なんだ、この光はッ・・・!!
光が集まっていくッ・・・!!

ロキソニカルシャワー!!!

ドオオオン!

すさまじいエネルギー波でハルトマンを吹き飛ばしたマキ。

その姿はまさに、伝説の薬剤師少女でした。


マキの一撃によって、ハルトマンは正気を取り戻します。

また、幸いにもナオミの傷は浅いものでした。

正気を取り戻したハルトマンは、「ゲーテ」という男が企んでいる「メディカル・エデン計画」という名の恐ろしい計画について語り始めます。
その計画とは、全世界から優秀な医師や薬剤師を集めて医療の楽園をつくり、全世界の医療を支配する、というものでした。

「医療は一個人のものではない・・・!」
ゲーテの恐ろしい計画を聞いたお春さんは、世界の医療危機を救うため、ドイツに向かうことを決意します。
そして、マキとナオミ、ハルトマンもお春さんに同行することを申し出るのでした。

私、薬剤師というお仕事が大好きです。
患者さんのそばで、患者さんの毎日を支えるお仕事がしたくて、薬剤師を目指しました。
きっと、他の薬剤師さんも同じ思いだと思います。

そんな薬剤師さんたちの思いを利用しようとするゲーテという人・・・。
私、許せません!

マキちゃん・・・。

お春さん、私、ゲーテっていう人に会って言いたいことたくさんあるんです。
そして、ゴスラーインターナショナルで操られている人たちを救ってあげたい。

・・・よし!
マキちゃんの強い思いは分かったぞよ!
では、旅支度じゃ!!!

ゴゴゴゴ

世界の薬剤師さんは私たちが守る!!

こうして、世界の医療の運命は、マキ、ナオミ、お春さん、そしてハルトマンの4人に委ねられたのです。

ドイツ。
薬剤師の祖先である魔女たちが暮らした地。
マキたちはその地に降り立ちました。

いえ~いっ!!ドイツ到着~っ!!
ドイツの空気は最高ね~!

いえ~いっ!!ドイツ到着~っ!!

はじめてのドイツに興奮しきりのナオミ。
そのナオミを横目に、お春さんとハルトマンは次の行動を打ち合わせします。

さて、ハルトマンや。
ゲーテはゴスラーインターナショナル社におるのじゃな?

はい。洗脳されていた時の記憶がちょっと曖昧なのですが、ゲーテはゴスラー社の社長室を改造し、住みついているはずです。

なるほどじゃ。では、このまま一気にゴスラー社に乗り込むという手もあるのう。
ただし、どんな警備体制かは、事前に調べた方が良さそうじゃ。

その時、マキが話し始めました。

あの・・・お春さん。

ん?どうしたんじゃ?マキちゃん?

私・・・、どうしても先に行きたい場所があって・・・。
実は、私のおばあちゃんがドイツで薬局を経営しているんです。

ほう、そういえば、そうじゃったの。

ハルトマンさんから、"ドイツの薬剤師はみんなゲーテに操られている"って聞いて、私、おばあちゃんがどうなっているのかが心配で・・・。

マキが尊敬する祖母。
その祖母はドイツで薬剤師として働いていました。

祖母は無事なのか?
マキは不安をぬぐえません。

うーむ。確かにそれは心配じゃな。
薬剤師少女として覚醒した今のマキちゃんなら、ゲーテに操られた薬剤師たちの洗脳を解くこともできるじゃろう。
よし!ゴスラー社へ向かう前に、マキちゃんのおばあちゃんの薬局に向かうとするかのう。

お春さん・・・!ありがとうございます!

マキの気持ちを察したお春は、ゴスラー社に向かう前に、マキの祖母に会いに行くことにしました。

その頃、そんなマキたちの後をつける怪しげな影がありました。

マキさん・・・!
これからドイツのおばあちゃんの元へ向かわれるんですね!
僕もあなたを追いかけ、お守りします・・・!

ス・・・

そう、その影の正体は、マキが心配で日本からこっそり後をつけてきた中村だったのです。

マキさん・・・!
僕はあの日、あなたの秘密を知ってしまいました・・・!!

あの日・・・!
僕はヒバリ薬局の窓の外から、一部始終を見てしまいました!
マキさん、あなたは伝説の薬剤師少女だったんですね・・・!!

僕は駄目な男だ・・・!
マキさんがあんな危険な目に遭っていたというのに、飛び出していくこともできなかった。
情けない・・・!!

でも、マキさん、安心してください・・・!
ドイツでは・・・、このドイツでは、この男、中村が命を張ってあなたをお守りします・・・!!

グッ!

マキを守る決意を改めて胸に誓う中村。
しかし、中村はあっさりマキに見つかってしまいます。

あれ・・・。中村さん・・・ですか??

ふぎゃああああああ!!!!!
マ、マキしゃん!!!!!

あれ、中村じゃない?
なんでドイツにいるの??

えええええええええええ、えとですね。
打ち合わせです!!
そう、お客様との大切な打ち合わせが、ドイツであるんですよ!!

いやー、びっくりしたなあ。
まさか、マキさんがドイツにいらっしゃるなんて・・・!!

ドイツでお打ち合わせだったんですね!
さすが中村さんです!

いや~、それほどでもないですよ。

あんた・・・。もしかして・・・。
マキちゃんを追ってドイツに来たんじゃないわよね・・・。
あんた、ストーカーだったりして・・・。

ストーカーと言われ、慌てふためく中村。

ななな、なんてことを言うんですか!
ぼ、僕はこれから大事な打ち合わせなんです!

おっと!!そろそろ打ち合わせの時間だ!!

では、皆さん、これにて失礼・・・!!

中村さん!お仕事頑張ってくださいね!!

マ、マキさん・・・!!

はい!!男、中村、頑張って商談を成立させてまいります!!

シュッ!

いつもの爽やかスマイル(?)を振りまきながら、中村はマキたちに別れを告げるのでした。


中村と別れたマキたちは、マキの祖母の住む町へ向かいます。

町に着いた一同。
お春はその町全体を包む邪悪な瘴気(しょうき)に気付きます。

コンコン

コンコン
コンコン

おばあちゃん、マキです、日本からやってきました。

ドアを叩くマキ。しかし、祖母の声はありません。
扉に鍵がかかっていないことに気付いたマキは、こっそり部屋に入ります。

シーン

その時、突然、ハルトマンが苦しみ始めました。

ぐっ、ぐううう、む、胸が・・・!!
胸が痛い・・・!!

えっ!?大丈夫!!?

も、もしや・・・!?

ふっふっふ・・・。苦しいか、ハルトマン・・・。

こ・・・この声は・・・!?

・・・!?
この声は聞き覚えが・・・ある・・・!
ぐっ、ぐうう・・・!!

ゲーテ様に逆らうとは、この身の程知らずが。
お前の命は我々が握っているのだ。

お、お前は!?

ゴゴゴゴ

ウェルズ博士!!

なんと、マキの祖母の家で待っていたのは、祖母ではなく、ゲーテの部下「ウェルズ博士」だったのです!

フハハハ!!
思い出したか、ハルトマンよ。
ゲーテ様の直属の部下は、皆、胸に「毒入りカプセル」を埋め込まれていることを。

カ、カプセル!?じゃあ、ハルトマンは!?

マドモアゼル・ナオミ。
そう、我々はハルトマンの命をいかようにも操作できるのだ。
カプセルには毒を流すチップが埋め込まれており、無線操作が可能。
今ハルトマンを苦しめているのは、そのカプセルから漏れ始めた毒だ。

ひ、ひどい・・・!!

ハルトマンさん!!大丈夫ですか!?

ぐっ、ぐうっ・・・!!
し、しかし、なぜお前がここに・・!?

洗脳が解けたと同時に忘れてしまっていたようだな。
そのカプセルには盗聴器が付けられていたことを。

と、盗聴器!?

お前たちがドイツに訪れ、マキの祖母を訪ねることは、こちらに筒抜けだったのだ。
自分たちからまんまと罠にかかりおって。

ウェルズ博士は、裏切り者であるハルトマンの命を狙うために、待ち伏せをしていたのでした。

ウェルズ!

ふっ・・・、久しぶりだな、アンナ。
またの名を「アンナ・カトリーナ・シェーンコプフ」。

ドドドドド

アンナ・カトリーナ・シェーンコプフ・・・?

マキはお春さんとウェルズ博士、二人に面識があったことに驚きます。
そして、お春さんには別の名前があったことにも。

戸惑うマキをよそ目に、二人の会話は続きます。

ウェルズよ!
研究者としての誇りまでもゲーテに奪われおったか!

何を言う!
ゲーテ様のメディカル・エデン計画は、世界の医療に革命をもたらそうとしている。
その計画を阻止しようとするお前らこそ、全人類の敵だ!

わしが研究所を去った後、お前たちに何があったのかは知らん!
しかし、当時のお前たちは、研究に情熱を注いでいたではないか!

ふっ、今この状況でお前たちに何を言っても仕方がない。
そこで黙って見ておれ。
まずは裏切り者を消さねばな・・・!

ハルトマンの胸に埋め込まれたチップを起動させるウェルズ博士。

「このままじゃ、ハルトマンさんが死んじゃう・・・!!」
マキたちに絶体絶命のピンチが訪れます。

その時、マキの心の中に、誰かが話しかけてきました。

マキ、大丈夫ですよ

こ・・・この声は・・・!?
おばあちゃん!?

マキ、よく私の元へ来てくれましたね。私は今、あなたの心へ思念波で伝えています。

思念波・・・。
おばあちゃん、おばあちゃんは今どこに・・・!?

マキ、よく聞きなさい。私はここにいません。ですが、もうすぐ会えることでしょう。今は目の前のお友達を救うことを考えなさい。

は、はい・・・!
で、でもどうしたら・・・!?

薬剤師少女はね。どんな悪意やウイルスにも負けないの。私の孫なら、自分の力を信じて。

その声は、マキの祖母でした。
マキの祖母は、遠い場所からマキの心に話しかけていたのです。

そして、マキにある言葉を伝えます。

両手を目に。そして、こう叫びなさい。「クラビット・アイ」と!

その言葉に動かされたマキは、ウェルズ博士に向け、伝説の技「クラビット・アイ」を繰り出すのでした。

「クラビット・アイ!!!」

ドォッ!

うおおおおおお!!!

ドォッ!

マキの放ったクラビット・アイはウェルズの身体を吹き飛ばしました。

・・・な、なんと恐ろしい技だ・・・。

マ、マキちゃん、大丈夫・・・??

はあっ、はあっ、はあっ・・・。

クラビット・アイは伝説の薬剤師のみが使える3大抗菌技の一つ・・・。
恐ろしい威力じゃ・・・!!

マキの手によって倒されたウェルズ。
彼は意識を失う前に、”ある衝撃的な事実”をマキたちに伝えます。

ぐっ、ぐふっ・・・
お、お前たちに良いことを教えてやろう・・・。
お前たちの仲間の「中村」という男は、我々が捕らえた・・・!

えっ!!?
中村さんが!?

な、中村・・・!?なんで・・・。

な、中村を取り戻したければ、ゲ、ゲーテ様の元へ向かう・・・がいい・・・。

ガクッ

なんと、空港で別れたはずの中村が、ゲーテの部下にさらわれたというのです。
マキたちは中村を取り戻すべく、一刻も早くゲーテの城に向かうことを決意します。

しかし、その頃、中村はゲーテの手により、その心に邪悪な力を注がれていました。

バチ!バチ!

ふっふっふ・・・。
気分はどうだ?中村よ・・・。

・・・はい、ゲーテ様。
私の身体に熱いエネルギーがみなぎるのを感じます。

フハハハハ。
そのエネルギーこそ、ゲーテの力だ。
「愛」は「憎悪」と表裏一体の感情。
強い愛を持つ人間に、憎悪のパワーを加えれば、恐るべき人間兵器と化す。

新しく生まれし、ゲーテの申し子、中村よ。
お前に指令を与える。

我が城を訪れる、薬剤師少女・・・藤本マキを・・・
倒せ!!!

仰せのままに・・・!

ゴゴゴゴ

邪悪な戦士と化した中村。
マキたちはそんなことはつゆ知らず、ゲーテの城に足を運ぶのでした。

ゴスラーインターナショナル社

ゴスラー社に着いたマキたち。

これが・・・!

ゴスラーインターナショナル・・・!!

マキたちを待ち受けていたのは、これまでにない禍々しいオーラに包まれた研究施設でした。

すごく・・・大きいです・・・!!

そうだろう。
ゴスラー社は、今やドイツでは飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長している製薬会社だ。
世間にはその活動が明らかになっていないが、ゲーテが世界中から集めた優秀な薬剤師たちが日夜研究を行っている。
彼らの多くは、皆、ゲーテの洗脳にかかってしまってはいるが、研究者としての熱意が冷めたわけではない。いや、むしろ、この恵まれた環境で、今まで以上に研究に没頭できている。

そうなのね・・・。
ゲーテのことは悪い奴だと思っていたけど、なんだか複雑な気持ち・・・。

・・・。
しかし、奴が世界の医療支配を企んでいることは確かだ。

複雑な気持ちでハルトマンの話を聞くマキとナオミ。
その時、二人はこれまでお春さんに聞きたくても聞けなかったことを質問します。

あ!そういえば!
お春さんってゲーテの知り合いなんでしょう?
さっき戦った「ウェルズ」って男とも知り合いっぽかったし・・・。

そういえば、以前、お春さんはゲーテの計画に気付いていたって言っておられました・・・!

た、確かに・・・。
お春さん、そのあたりのことを教えてください!

!!

・・・。
そろそろ話す時が来たかの。

実は、わしとゲーテは・・・
元恋人同士だったのじゃ。

えっ!!!?

話せば長くなる・・・。

お春さんが語り出したのは、マキたちには想像もつかなかった、辛く悲しい話でした。

お春さんの本名は、アンナ・カトリーナ・シェーンコプフ。
「お春」という名は、60年前、日本に来た時から名乗っているというのです。

お春さんは1746年、ドイツで生まれました。
つまり、現在の年齢は267歳。
なぜ、そんなに長生きできるのか?
その疑問に関する答えは、お春さんの話に隠されていました。

お春さんとゲーテは、若き頃に出会い、元は恋人同士だったということ。
しかし、二人の仲は、当時流行っていた伝染病をきっかけにお互いの両親によって引き裂かれ、ゲーテが伝染病から回復した頃には、二人の間には修復できない溝ができてしまったということ。
そして、その溝が生まれた原因は、ゲーテが発症した「心気症」が原因でした。

心気症とは現代でいうところの鬱病の一種。
心を病んだゲーテは、お春さんに冷たく当たり、それに耐えきれなくなったお春さんはゲーテの元を去ります。
そして、ゲーテは別の恋人を見つけます。

ゲーテの新しい恋人の名は「シャルロッテ」。
シャルロッテはゲーテの心の支えとなり、彼の病は徐々に良くなっていたように見えました。

そんなある日、悲しい事件が起こります。

シャルロッテが重い病にかかってしまったのです。

シャルロッテ

「最愛のシャルロッテを守りたい」
ゲーテは優秀な医者を探しました。
優秀とはいえ、当時の医療水準では治療に限界がありました。
ゲーテがようやく見つけた医者は、シャルロッテの治療に失敗します。

シャルロッテを亡くしてしまったゲーテ。
その怒りは医療業界に向けられました。

なまじ「医療」などというものがあるからこそ、人々は淡い希望を抱き、じわじわと絶望へ追いやられてしまう。医療というのは、一時の慰めにしか過ぎない。いや、むしろ、治療という名の拷問によって、苦しんでいる人は絶えないではないか。

医療が憎い。
医者が憎い。

そのゲーテの怒りはやがて、自身の心の中に闇を棲まわせてしまいます。
その闇とは、混沌の悪魔「メフィスト」。

メフィストは徐々にゲーテの心を侵食し、彼の心を奪ってしまいます。

メフィストに心を支配されたゲーテ。
彼は、医療崩壊を企み、すべての医師・薬草魔女を滅ぼそうと考えます。

彼はもはや人間ではありませんでした。

そのゲーテの野望を止めるべく立ちあがったのが、当時の薬草魔女たちでした。
そうして、悪魔メフィストの力を持ったゲーテと、薬草魔女との全面戦争が始まったのです。

激しい闘いが続きました。
多くの薬草魔女が命を落とし、戦場は凄惨なものとなりました。

その時、一人の薬草魔女が現れたのです。

その薬草魔女は誰よりも強い力を持っていました。
彼女はゲーテと互角に闘い、ゲーテを封印することに成功したのです。

しかし、その封印は時限的なものでした。

なぜなら、悪魔メフィストを倒すには、悪魔に取り憑かれた者自身が、自らの意志で悪魔に勝つことが必要だったからです。

やがて、その薬草魔女は、ゲーテとの闘いで受けた傷が原因で病の床に伏してしまいます。

自らの命が短いことを知った彼女は、お春さんを床に呼びました。
そう遠くない未来、ゲーテが復活した時、彼を止められるのはお春さんしかない、そう考えた薬草魔女は、お春さんに自身のファーマシストエナジーを与え、永遠の眠りについたのです。

お春さんが語った真実に、マキとナオミは驚きました。
しかし、二人の心の中には、「ゲーテを止めなければならない」というより一層強い覚悟が生まれたのでした。

その時でした。

ザッ

おしゃべりはそこまでだ。

・・・!?

あ、あれって・・・!?

な・・中村・・・さん・・・!?

マキたちの前に、ゲーテに捕まったはずの中村が現れたのです。

ゴゴゴゴ

中村さん、良かったです!!
ご無事だったんですね・・・!!

藤本・・・・マキ・・・・!

・・・!?
あやつ、何かがおかしい!?
マキちゃん!近寄ってはならん!!

えっ!!?

くらえっ!!!

ドォッ!

それは一瞬の出来事でした。
中村はためらいもなくマキを攻撃したのです。

ドサッ!!

中村の攻撃を受け、倒れるマキ。

マ、マキちゃん!!!

ちょ、ちょっとー!!!!!
中村、あんた、マキちゃんになんてことしてんのよ!!!

マキ・・・たおす・・・!

ナオミさん、ダメじゃ!
こやつ、ゲーテに操られているようじゃ・・・!!

えええっ!!?
な、中村・・・!!

邪魔するやつらは・・・消す・・・!

ちょ、ちょっと!!
あんた、マキちゃんのことあんなに好きだったじゃない!!
好きな女の子を傷つけるなんて、どういう神経してんのよー!!?

・・・邪魔するやつらは・・・消す!

お春さんたちの声は操られた中村には届きません。

絶体絶命のピンチ。

その時、お春さんの心に誰かが語り始めてきたのです。

アンナさん、アンナさん、聞こえますか?

・・・!?
こ、この声は・・・!?

いつもマキがお世話になっています。マキの祖母のテレサです。

その声はマキの祖母「テレサ」の声でした。
テレサが言うには、テレサの元には、ゴスラー社が逃げ延びた薬剤師たちが集っているとのことでした。

テレサはマキを救うため、お春さんにある作戦を提案します。

それは、テレサ、お春さん、そして逃げ延びた薬剤師たちのファーマシストエナジーを一つにし、そのエネルギーを中村に注ぎ込むことで、中村の洗脳を解くという作戦でした。

テレサさん、わしのファーマシストエナジーを使ってくれい!!!

テレサに自身のファーマシストエナジーを送ったお春さん。

やがて、どこからともなく舞い降りた光の帯によって、中村の心が浄化されました。
作戦は成功したのです。

すううう~

・・・はっ!!
マ、マキさん!!!どうされたんですか!!!?

ダダッ

ばっ!

洗脳が解け、マキに駆け寄った中村。
しかし、マキは中村から受けたダメージによって、ボロボロの身体になっていました。

その時・・・。

ザッ

中村よ、ご苦労だった。

・・・こっ・・・この声は・・・・!!!

ファーマシストエナジーの弱った薬剤師少女など、倒すのに造作はない。
これで世界は我が手中に収まる。

・・・!!?

こ・・・こいつが・・・。

そうじゃ・・・。
250 年前と変わらぬままじゃな・・・。

・・・ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ!!!

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

ついにゲーテが姿を現しました。

傷つき倒れたマキを守るため、ゲーテに果敢に勝負を挑んだ中村でしたが、あっさりと返り討ちにされてしまいます。

ドサッ

ザッ、ザッ

きゃー!!!ちょ、ちょっと!!!
近づかないでったら!!!

・・・無駄なあがきはやめろ。
お前たちに勝機はない。

くっ・・・!!!
こうなったらわしの全ファーマシストエナジーに代えてでもマキちゃんを守るぞよ・・・!!

中村を倒し、マキに近づくゲーテ。

マキたち、絶体絶命のピンチ。

その時、突然空が暗くなり、一筋の光が射し込みました。

すると、その瞬間、驚くべき人物が目の前に現れたのです。

テレサ

・・・き、貴様・・・!!
蘇ったのか!?

お、お主・・・!
お主は・・・260年前、ゲーテとの闘いの最前線に立ち、ゲーテの中に眠るメフィストを封印した・・・。
あの薬剤師じゃな!!

驚くゲーテとお春さん。
なぜなら、目の前に現れた人物は、260年前、ゲーテと闘い、彼を封印した伝説の薬剤師だったからです。

その薬剤師はお春さんに説明します。

お春さん、私です、マキの祖母のテレサです。
私は今、「ヴァルプルギスの夜」の力で、少しの間だけ、先祖の身体を借りています。

・・・ヴァルプルギスの夜!!
そうか!
お主が申しておった「薬剤師たちが今ブロッケン山に集まっている」というのは、ヴァルプルギスの夜の儀式を行うためだったのじゃな!!

しかし、「先祖の身体を借りている」とは一体・・・!?

はっ!!!

も、もしや、お主の先祖は・・・、あの時の薬剤師じゃったのか!!

はい。
私は、あの闘いで命を落とした伝説の薬剤師の末裔。
私たちの家系は、いつか蘇るゲーテのために、時を超えて闘いの準備をしてきたのです。

そうか・・・そうじゃったのか・・・!!

実はテレサは、ブロッケン山に薬剤師たちを集め、ファーマシストエナジーを高めるための儀式「ヴァルプルギスの夜」を行っていたのでした。
その儀式によって、テレサは伝説の薬剤師の姿を一時的に借りることに成功します。
そして、マキを救うため、ゲーテと対峙する決意をしたのです。

・・・き、貴様・・・!!
あの時と同じように私の邪魔をする気か・・・!?

ゲーテ・・・。
いえ、メフィスト。
この時代に蘇りし、悪魔の権化。

もう、あなたの好きにはさせないわ。
この世に生きる人たちの希望は、私が守るもの。

焦るゲーテをテレサは威嚇します。

しかし、テレサは気付いていました。
伝説の薬剤師少女の身体を借りているとはいえ、その身体はあくまでも借り物の身体。

テレサの力だけではゲーテに勝てないことに。

(アンナさん、すいません、お願いがあります)

(!?、なんじゃ?)

(少しの間だけで大丈夫です。
アンナさんの力でゲーテを食い止めてもらえますか?
今のゲーテを倒すには、マキの力も必要です。
マキの傷を癒やしてあげたいのです)

(承知したぞよ。
老いたわしがゲーテをどこまで抑えられるか分からんが、力の限りやつを食い止めてみるぞよ)

(・・・ありがとうございます!)

テレサの願いにより、足止めを任されたお春さん。
ここに、260年の時を超えた闘いが始まりました。

ゲーテ!!!
お主の相手は、このわしじゃ!!

・・・ふっ!
何をしゃしゃり出ておる!
この老いぼれめ!!

ゴゴゴゴ

行くぞ!!ゲーテ!!
わしの渾身の一撃を受けてみいっ!!

ロキソニカル・・・
クラビット・クラッシャー!!!

!!

お春さんとゲーテの闘いは熾烈を極めます。
マキの回復を急ぐテレサは、伝説の回復魔法「ファーマシスト・エリクサー」を使います。

その頃、ゲーテと闘うお春さんの力は限界に達しようとしていました。

ドカーン!!!!

う・・・うぐっ・・・。

お春さん!!

ふははは!!
どうした、アンナ・・・!?
お主の攻撃などまるで効かんぞ。
老いというのは虚しいものだな。

グっ、グフッ・・・。

アンナよ!!
これでトドメだ!!!

シュオオオオオオオオオオ

お、お春さん!!!
いやーっ!!!!!

ドカーン!!!!

お・・・お春さん・・・!!!
まさか・・・そんな・・・。

爆音ととともに舞い上がる粉塵。

その時、ナオミが目にしたのは・・・

ゲーテの攻撃を防ぎ、お春を守った二人の薬剤師少女の姿でした。

テレサとマキ

メフィスト、あなたを封印します!!

テレサの回復魔法により、マキは蘇ったのです!

それでは、ここから先は【最終話】さよなら、伝説の薬剤師少女」のストーリーをまるっとお見せいたします。

全世界の医療を守るための最後の闘いが始まりました。

ふっ・・・
伝説の薬剤師少女、そろい踏みということか。

ゲーテ、いえ・・・メフィスト、あなたの野望もここまでよ。

これは笑わせる。
私の力を忘れたのか?

・・・良いだろう、本当の絶望とはどんなものか思い出させてやろう・・・!

!!

マキ、来るわよ!!

カオス・プリ・アプリピシア

伏せてっ!!!

ドーン!

ドカーン!!!!!!

ふっ・・・。
跡形もなく消えおったか。

!?

ふうっ・・・危ないとこじゃった。

お春さん!

アンナさん、すいません・・・!!

なんのこれしき。

しかし、間一髪じゃったの・・・。
ゲーテのやつ、260年の眠りの中で以前より強大な力を手に入れたようじゃ。

はい、ゲーテの心に巣くっていた邪悪なエネルギーが増幅し続けた結果、あれだけの力を手に入れたのだと思います。
・・・このままでは、私とマキの力でも勝てない・・・。

えっ・・・!
そ、そんな・・・!

・・・あっ!!
ナオミ先輩、ハルトマンさん、そして中村さんは!?
3人は無事なんでしょうか!?

大丈夫じゃ、安心せい。
彼ら3人には、この研究所からすぐ離れるよう指示しておいた。
今頃、研究所の外へ避難し終わっているはずじゃ。

そうだったんですね・・・!
良かった・・・!


さっきの爆発は・・・!?
マキちゃんたち、大丈夫かしら・・・。

ばっ!

マドモワゼル・ナオミ。
きっと大丈夫だ。彼女たちは強い。

・・・祈ろう、彼女たちの勝利を。

・・・そうね・・・!

・・・マキちゃん、お春さん、そしてテレサさん、頑張って・・・!!


ふははははは!
うまく空へ逃げおったか!
しかし、次は逃げられんぞ!

くっ・・・!!

テレサおばあちゃん・・・!
私たちはどう闘えば・・・! ?

一つだけ方法があるわ。

・・・!?

ゲーテの動きを封じれば、そこに隙ができる。
そのために、ゲーテの中に眠る「ゲーテ本来の心」を呼び覚ますの。

ゲーテ本来の心・・・?

そう。
今のゲーテは、メフィストの邪悪な魔力によって、心を支配されてる。
だから、ゲーテ本来の心が目を覚ませば、その邪悪な魔力は一瞬でも弱まるはず・・・!

でも・・・・どうやって・・・!?

それは・・・。

・・・。
テレサさん、その役、わしに任せてくれんかの?

お、お春さん!?

わしはゲーテの元恋人。
あやつが本当は優しい心を持っておることはわしが一番知っておる。
あやつも今、心の中でメフィストと必死に闘っているのかもしれん。

わしにどこまでできるか分からんが、あやつの心に話しかけてみたいと思う。

お春さん・・・!
でも・・・それは危険を伴います・・・!

もちろん、危険は重々承知じゃ。
おっと・・・もしかするとテレサさんは、わしが"年寄り"だから心配と言いたいのかえ?

い、いえ!そんな・・・。

ふぉっふぉっふぉ、安心せい。
このお春、だてに300年も生きておらんぞよ。
メフィストの恐ろしさは、先の大戦にて直接闘ったわしが一番よく知っておる。

お春さん・・・。

・・・分かりました。
・・・では、お願いしても宜しいでしょうか?

了解じゃ!
世界最高齢の薬剤師として、この世の医療を救う手伝いができるのは本望じゃ。

お春さん、ありがとうございます・・・!

・・・では、2人ともよく聞いてくださいね。
まずお春さんが・・・。


何をごちゃごちゃ話している!
3人一緒に死ぬ覚悟はできたか!?

ゲーテ!!この声が聞こえておるか!?

??

ゲーテ!!メフィストの力に負けてはならん!!
思い出すのじゃ、そなたの優しかった心を!

ふっ、何を言い出すかと思えば。
私こそがゲーテだ。

私は混沌の悪魔「メフィスト」と一体化し、さらなる力を手に入れたのだ。

ゲーテ!!

お主のやっておることは、間違っておる!!
そんなことをしても、シャルロッテは戻ってこん!!
シャルロッテを悲しませても良いというのか!?

シャ・・・シャル・・・ロッテ・・・!?

ゲーテの動きが・・・。

止まった・・・!?

シャルロッテを死へ追いやったのは当時の医療が原因ではない。
当時の医療はあれが限界だったのじゃ。
世の中にはきちんとした医学書もなく、何が正しいか分からぬ時代。
我々がその時代に生まれてしまったことは、逃れられない運命だったのじゃ・・・!!

ぐ・・・ぐぐぐ・・・!!
だ・・・黙れ・・・!!

ゲーテ、あんな老いぼれの言葉など聞くな。
お前の最愛の妻を殺したのは、当時のヤブ医者どもだ。

あ、あの声は・・・!?

ゲーテの中の・・・メフィスト!!

ぐ・・・ぐぬぬ・・・!
・・・シャルロ・・・ッテ・・・!!

ゲーテ、あの時の怒りを忘れたのか?
お前の最愛の恋人を、自分たちの無知な医療で死に追いやったあのヤブ医者どものことを?

さあ、悩むことはない、私とともに、この世界の医療を滅ぼそうではないか!

・・・医療・・・滅ぼす・・・!!

!?

医療を滅ぼす・・・!?
お、お主、メディカル・エデン計画を進めていたのではなかったのか!?
そなたのような悲しき者を生み出さぬよう、全世界の医師や薬剤師を集め最高峰の医療を独占する、それがメディカル・エデン計画だったはず・・・!?

・・・メ・・・メディカル・・・エデン・・・計画・・・・!!

どうした、ゲーテ?
あやつの言葉なぞ、耳を傾けなくて良い。
医療なぞ存在するからこそ、この世には絶望が生まれるのだ。
そんなもの無くしてしまえ!

医療を無くす・・・!?
はっ!!
メフィスト、あなた、真の狙いは人間界の支配ね・・・!!

ふははははは!
今頃気付きおったか!

わしにとってはメディカル・エデン計画なんぞ、どうでもいいもの。
人間界に絶望を与え支配するためには、まず、この世にはびこる医療という希望を根絶するのが手っ取り早かったのだ!

なっ・・・!!
メ、メフィスト、貴様・・・!!
そのためにゲーテの心を利用して・・・!

さあ!!ゲーテよ!!
やかましいあやつらを消してしまおうではないか。

・・・。

どうした?
なぜ動かん、ゲーテよ?
お前の最愛のシャルロッテを死に追いやった人間共に今こそ復讐する時だぞ!?

ゲーテ!!

お主はもう忘れてしまったかもしれんが、わしらは元恋人同士じゃった。

・・・わしはお主を愛しておった。
そして・・・今もお主を大切に思っておる。

思い出してくれんか・・・?
わしがお主に約束した言葉を・・・。

コ、コトバ・・・!?

「一人前の薬剤師として、あなたを治せる力を得た日、再びあなたの元へ現れる。それまで、私を待っていて欲しい」

!!?
・・・ア・・・アンナ・・・!

・・・!?
くっ、こやつ、人間の心がまだ残っていたか!
まあ良い、こやつの心を完全に支配するまでだ。

ぐっ・・・!!ぐぐぐ・・・!!!

ゲーテ!!!

グ・・・グググ・・・

フ・・・フハハハ・・・フハハハハハハ!!!
・・・こやつの心を今、完全に乗っ取ってやったわ!!
弱き人間の心のなんと愚かなことよ・・・!!

ま、まさか、そんな・・・!!!
ゲーテー!!!

・・・ふう。
人間の身体を完全に支配すると魔力の消費が激しい。

さっさとこやつらを片付けるとするか。

ゲーテ!!!
わしの声が聞こえんか!!

フハハハハハ!!!
無駄だ無駄だ!
こいつの心は完全に私が乗っ取った。

さあ、3人仲良く、死の世界へ旅立つが良い!!

ハアアアアアアアアアア!!!!

ドォッ!

くっ・・・!!

!!!!??

えっ!?

お、お前・・・!!
な、なぜ邪魔をする・・・!!

ゲーテの動きが・・・!!

ゲーテの動きが・・・!!

こ、こやつ、まだ私に心を縛られていないというのか・・・!?
く、くそ・・・!!
身体の自由が・・・!

ゲーテ・・・!
お、お主・・・!!

マキちゃん!テレサさん!

メフィストの動きが止まった!!!
今じゃあああ!!!

し、しまっ・・・・!!

ロキソニカル
フィナーレッ!!!!!

ドォッ!

バシューッ!!!!!

こ・・・こんなもの・・・!!!

はあああああああ!!!!

グっ、ググググ・・・!!!
ま・・・まさか・・・このメフィスト様が人間などに・・・!!!!!

ぐ・・ぐわあああああああああああ!!!

ドカーン!!!!

や・・・やった・・・。

マキ・・・。
さすが私の孫ね・・・!
あなたとじゃなきゃ、これだけのエナジーシンクロはできなかったわ・・・!

ゲ、ゲーテ・・・!!!

タタッ

ゲーテを抱きかかえるお春

ぐ・・・ぐふっ・・・。

ゲーテ!!
し・・・しっかりせえ!!!

・・・ア・・・アンナか・・・。
私を・・・止めてくれてありがとう・・・。

な、何を言うんじゃ!
愛する者のために命を懸けるのは当たり前じゃ・・・!

・・・ハ・・・ハハハ・・・。
いつになっても、お前には頭が上がらんよ・・・。

ゲーテ・・・。
ふふふ・・・。

ははは・・・。

なんだか、長い長い夢を見ていた気がする・・・。
私のしたことを許してくれ・・・。

・・・ゲーテ、もう何も言わんでええ。
お主はお主なりに頑張ったのじゃから。

アンナ・・・。
お前はいつも優しいな・・・。
私もお前みたいに強い心が欲しかった・・・。

・・・ゲーテ・・・。
もう大丈夫じゃ。

あっ・・・テレサおばあちゃん!!
二人の体が透け始めて・・・。

すうう~

!!?

お、お春さん!!!

マキちゃん、安心せい。
ゲーテは、この世の摂理の外から生まれた存在。
そして、わしも元々、あの伝説の薬剤師の力によって寿命を伸ばされていた者。
目的を果たした時に消えるようになっているのじゃ・・・。

えっ、そ、そんな・・・!!!

ゲーテ、わしら二人で一緒にあの世に旅立つとしよう。

・・・そうだな・・・。

マキちゃん、テレサさん、世話になったのう。
ナオミさんやハルトマンにも宜しく伝えておいてくれい。

お、お春さん・・・!!!

現代の薬剤師少女よ。
私を救ってくれたことに感謝する。

この世の医療は素晴らしい・・・。
医療に携わる者の一人として、その力で多くの人を救い続けてくれ・・・。

ゲーテ!!

マキちゃんや・・・。
またどこかで会おう・・・!!

お、お春さん!!!

パアアアアアアアアアアア

お春さーん!!!!!

シュウウウウウーン・・・・・


タタタッ

マ、マキちゃん!!
ゲーテに勝ったのね!!

あ、ナオミ先輩!!

は、はい・・・。
でも、お春さんが・・・!!!

えっ・・・!!?

ナオミさん、私が説明するわ・・・。


お春さん・・・!
私に一言も無しに消えちゃうなんて・・・。
そんなのあんまりよ・・・。

ナオミ先輩・・・。

お春さん、あなたは紛れもなく、伝説の薬剤師少女でした。
あなたは私たちのことを伝説の薬剤師少女と呼んで下さったけれど、あなたは誰よりも医療のことを考え、そして、多くの人にたくさんの優しさ、温かさを与えてくれました。
お春さん・・・。いえ、薬剤師少女アンナさん、どうかお元気で・・・。

!!?

テ、テレサおばあちゃん、ナオミ先輩!
あ、あれは!!

あっ!!!
あの人たちは・・・

ゲーテに操られていた薬剤師や医師たちだろう。
皆、研究所から出てきたのだ。

おそらく今は、自分たちがなぜここにいたのか理解できないと思うが。

私たちが彼らにこの闘いのことを説明しても信じてもらえるかしら?

・・・なぜ?

だって・・・60年の時を経て現代に蘇った悪魔に心を支配されていたなんて聞いたら・・・。
とても科学的な話とは思えないし・・・。

・・・そうだな・・・。

信じてもらわなくても、話しておかなくちゃ・・・ね。
今の医療が成り立った影に、たくさんの人の死があったことは、心に刻み続けないといけない。

・・・はい!

その頃、ドラッグストア ツバメでは・・・。

ゴゴゴゴ…

・・・はい。
こちらのシナリオ通り、マキはゲーテを倒したようです。

・・・そうか。報告ご苦労。
次の報告を待つ。

・・・・承知しました。


あいててててててて!
ちょ、ちょっとナオミさん、傷口を触らないでくださいよ!!

ハルトマン、ナオミ、マキ、テレサ、中村

なーにがナオミさんよ!?
あんたが私の名前を呼ぶなんて100年早いっての!

ひゃ、ひゃくねん!?
100年後なんて、僕生きてないじゃないですかー!!

ふふふ。

大丈夫ですよ!
中村さんなら、100年後もピンピンしてると思いますっ!

えっ!?ほ、ほんとですか??
マキさんにそう言われると、自信が湧いてくるなあ。
でもそれだけ長生きするためには、やっぱりマキさんの手料理が食べられるような毎日が・・・。

ところで、テレサおばあちゃん、その若い姿って、まだ戻らないんですね。

うーん、そうみたい。
ヴァルプルギスの夜の効き目が強すぎたのかしら。

ま、しばらくはよみがえった青春を謳歌するわ~。

あら!素敵!
テレサさん、今度「3対3」の合コンがあるんだけど、お越しになりますか?
あ、そうだ!マキちゃんもいらっしゃい!
これでちょうど3人決定ね!

こ、こらー!!!!!
マキさんをそんな汚らわしい場所に連れて行くなー!!!!

な~に、中村?
誘われなくて、ひがんでるの?

だ、誰が・・・!!!

ふふふふ。

・・・お春さん・・・。
また会えますよね、きっと・・・。

そうね。
お春さんのことだから、私たちがピンチになったら、またひょっこり顔を出してくれるかもよ。

・・・そうですよね。
お春さん・・・。

あっ!!
いけない!!今回の闘いで、ひばり薬局を1週間もお休みしちゃってました!!
明日からまた調剤頑張らないとです!!

そうね。
これからは「伝説の薬剤師少女」が調剤する薬局になっちゃうけど(笑)

あっ!!!
アイテテテテ・・・!!
急にお腹が痛く・・・!!

ああ、困ったなあ、お腹が痛いなあ。
明日もまたマキさんの薬局に行かないと治らないなあ。

こら!中村!!
あんた、都合良く腹痛になりすぎ!!

ハハハハハハハ。

じゃあ、日本へ帰ったら、中村さんのために、とっておきのお薬を調剤しますね!

明日もポーカンポーカン!!

~薬剤師マキの調剤なる日々 シーズン1 完~


※本ノベルはフィクションであり、実在の人物・団体との関係はございません。


ゲーテとの闘いが終わり、
日本へ帰ってきたマキたち一行。
しかし、マキたちをさらなる脅威が襲う!
ドラッグストアツバメで不敵に笑う
「山根」の正体とは?
そして、マキを狙う謎の組織の狙いとは?

世界を股にかけたメディカルアドベンチャーが、今、始まる!

薬剤師マキの調剤なる日々
「シーズン2」
10月11日(金)より

連載開始!

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本サイトの情報は、医療機関や厚生労働省など、可能な限り信頼できる情報を根拠にして調査・掲載しております。
ただし、効果にはどうしても個人差がありますので、皆様の判断と責任のもとで参考にしていただければ幸いです。
もし、体調が悪いときや身体に異変を感じている時には、当サイトの情報だけで自己判断せず、必ず医療機関を受診するようにしてください。

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調剤薬局で働き続けてきたけど、漢方薬局なんかも良さそうね。
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