カルシウム錠剤は結核の薬だった?カルシウム一筋100年の会社の軌跡

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こんにちは!薬剤師ネットのジョンです!

「・・・ゲップ・・・!」
おっと、すみません・・・!
実は先ほど、おいしいお昼ごはんをお腹いっぱい食べてきたところでして、大変失礼いたしました・・・!

そういえば、日本は昔と比べて食が豊かになり、「飽食の時代」と呼ばれ、いつでもお腹いっぱいごはんを食べられるようになりましたね。

しかし、こんなに食が豊かになった現代でも、過去数十年にわたり、身体に不足している栄養素があるんです!

その栄養素、いったい何だか分かりますか・・・?

実は、「カルシウム」なんデス!

カルシウム

この、飽食の時代と呼ばれる現代日本でも不足しているといわれるカルシウム。

成人の1日の摂取量は、世界的にみると1,000mg以上に設定している国が多いようです。
しかし日本の場合、600mgと世界の平均よりも低く設定されています。
それなのに、実際の日本人の平均カルシウム摂取量はその600mgさえ満たしていないのだとか・・・。

つまり、日本人は、深刻なカルシウム不足といえる状況なのデス!

そんな「カルシウム不足」な日本人に、長年愛されているカルシウム錠剤があります。
それは「ワダカルシューム錠」

ワダカルシューム錠

カルシウム錠剤は、サプリメントまで含めると、かなりの数の種類があり、たくさんの会社が製造・販売しています。
当然、普通の会社の場合は、いろいろな商品があり、その中のひとつとしてカルシウム錠剤を販売しています。

しかし、「ワダカルシューム錠」を製造する「ワダカルシウム製薬株式会社」は、社名にあるようになんとカルシウム一筋の会社なんです。

そんな、ワダカルシウムが作る「ワダカルシューム錠」は、その名のとおり、カルシウムを補う錠剤なのですが、実はもともと、結核の治療のためにつくられた薬だったのです!!

今回はそんな、「ワダカルシューム錠」が誕生したきっかけと、誕生までの感動のストーリーをご紹介いたしマス!
このストーリーを読んで、栄養としてのカルシウムがいかに大事かを気づいていただければ幸いです・・・!

結核の治療薬がなかった時代にカルシウムに注目

「ワダカルシューム錠」の誕生の話の前に、カルシウムについてご説明いたしマス!

カルシウムは、ご存じのとおり、骨の成長に必要不可欠な栄養素です。
そして「カルシウム不足でイライラする」と言われるように、カルシウムには精神を安定させる効果もあります。
さらに、もう少し詳しくいえば、神経伝達や筋肉の収縮などにも必須な栄養素とされています。

このように、人間にとって必要不可欠といえるカルシウムですが、明治時代にはほとんど注目されてはいませんでした。
そんな中で、カルシウムに着目したのが和田卯助と言われる人です。

和田卯助は、江戸時代から続く「和漢薬問屋」の三代目の店主でした。
(和漢薬問屋はワダカルシウム製薬株式会社の前身となる薬問屋です)

明治43年のお正月に卯助は、大阪天満宮へ初詣にでかけました。

そこで、ある老女に出会い、声をかけたことが、卯助の大きな転機となりました。

初詣

卯助がその老女に、元気のない理由を尋ねると、「娘が結核でとても苦しんでいるのに、効果のある治療薬がなく、ただ娘が死ぬのを見届けるしか自分にはできない。」と、卯助の目の前で泣き崩れたのです。

その時、卯助は「治療薬がないのなら、人が持つ自らの自然治癒力を高めることで、結核とも闘えるのではないか?」と、考えました。

卯助はそれから、自然治癒力を高める方法を探すようになります。
そんな折、地元の大阪府立高等医学校(今の大阪大学医学部)教授の片瀬淡博士が"結核の治療にカルシウムを役立てる研究をしている"というニュースが、卯助のもとに飛びこんできました。

早速会いに行ってみたところ、片瀬博士は「結核が国民病として国家の発展を妨げている」ことを案じており、結核の治療を研究していたのです。
二人は、「結核治療法の開発をする」という理念のもと、意気投合しました。

そして卯助は、「カルシウムが自然治癒力を高めため、結核の予防や治療に役立つ」ということを片瀬博士から知ることになります。

そして翌年、明治44年。
卯助は、待望の結核治療薬「ワダカルシューム錠」を完成させました。

全然売れない中、宣伝文句を変えて大ヒット!

「ワダカルシューム錠」を作り出した後、卯助は、「健康増進・結核予防」を謳い文句に新聞等に広告を出していきました。
多くの人が購入し、健康な人が増えるはずだと確信していました。

・・・しかし、予想に反して、売り上げは伸びませんでした。
卯助は、「一人でも多くの人に手に取ってもらうにはどうすればいいのか」と考え、試行錯誤する日が続きました。

そんな折、卯助は「子供を産むと、歯がガタガタ、骨がボロボロになる」という母親の言葉を思い出しました。
出産によって女性は「赤ん坊に栄養をもっていかれるのでカルシウム不足になってしまう」ということを表した言葉でした。

妊婦

この言葉がをヒントとなり、卯助は「安産のためにワダカルシューム錠」というキャッチフレーズで商品を宣伝することにしました。

すると、妊婦を中心に爆発的ヒット。
当時はまだ、出産にかなりの危険が伴った時代だったため、妊婦をはじめ、多くの人に支持されたのです。

こうして、「ワダカルシューム錠」は、一躍人気商品へと変貌を遂げました。


いかがでしたか?
そんなワダカルシウム製薬株式会社は、その後も卯助の思いを受け継いでいます。
なんと、2015年現在もカルシウム一筋で人々の健康へと貢献し続けているのです。

もし、薬局でワダカルシューム錠を見かけたら、栄養素としてカルシウムがいかに大事か、このストーリーとともに、思い出していただけたら幸いです!


※今回の記事は、下記の著者のメルマガ記事と書籍を元に編集したものです。

  • 著者:宮川 隆
    薬剤師ほか第一種放射線取扱主任者など10以上の資格を保有。
    現在は、東京大学大学院医学系研究科がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン特任助教
  • 家庭薬ロングセラーの秘密

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不足しがちなカルシウム。栄養素をしっかり意識した上で、今日からバランスのよい食生活を心がけてみてくださいネ!薬剤師BBSでは、匿名なので病院や薬局ではなかなか聞きにくいことでも、聞きやすい環境になっています。是非、あなたのお悩みやアドバイスをお待ちしていマス!!

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